盛岡大学・盛岡大学短期大学部

日本文学科

1. 4年間を通した全学体制による指導体制

日本文学科では、4年間を通した教職課程の指導を、教員と学生部が連携して全学体制で行っています。学生部は、教職課程の履修指導と成績管理、介護等体験や教育実習のガイダンスや手続き、教員免許状の申請等を担当しています。

2. 教員養成サポートセンターでの学習支援

学生の学習支援は、教員養成サポートセンターで行っています。教員養成サポートセンターには専門委員の教員、学校現場の経験が豊富な相談員、事務職員を配置しています。ここでは、教員としての資質・能力を身に着けるための勉強会や各種講座、岩手県や滝沢市と連携した各種の学習支援ボランティアの受付、教職に伴うキャリア支援、個別相談、論作文指導など、教員養成に関わる総合的な支援を、現役学生だけでなく卒業生に対しても行っています。

3. 授業づくりの指導

日本文学科では、「国語科教育法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」(2年次前期・後期)から「教育実践研究」(3年次前期)にかけて、教科指導法、教材研究、学習指導案の作成、それに基づく模擬授業実践など、授業づくりの実践的演習を行っています。そこでは、教員役の学生だけではなく生徒役の学生も、教員として必要な資質・能力を学びます。

4. 参観実習

日本文学科では、2年次後期と4年次後期に滝沢市内の中学校を訪問し授業参観を実施しています。参観後大学に戻ってから研究会を行い、授業計画の立案や学習指導案の作成、授業の進め方等について理解を深めます。また、2年次参観は教育実習の事前指導、4年次参観は教育実習の事後指導と教職実践演習の授業の一環と位置づけています。

5. 教職研究の取り組み

「教職研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」は、単位が配当された正規の授業ではありません。教員として必要な資質・能力を一層高めるために、正規の教職課程の授業を補う目的で設定された科目です。正規の授業ではありませんから、試験もありませんし、成績評価も出しません。そのため、授業の内容については必要に応じて自由に編成することができ、各学科の担当教員が工夫して実施しています。

「教職研究Ⅰ・Ⅱ」は、各学科が単独で実施する科目で、「教職研究Ⅲ・Ⅳ」は、英語文化学科・日本文学科・社会文化学科の3学科が合同で実施する科目です。3学科合同の科目では、教育学、教育法規、教育問題、教育時事など、中学校・高等学校の教員に求められる教職教養を学びます。各学科単独で実施する科目について日本文学科では、中学校及び高等学校の教職志望者による教員採用試験に向けた学習活動を行っています。学生が主体的に教育に関する時事問題などを持ち寄って討論したり、教員が準備した自治体の国語の過去問を解いたりするなど、ゼミ形式で学習しています。

6. 書道の取り組み

高等学校芸術科書道の教員免許状を取得するためには、学生は1年次から4年次まで前後期とも書道の実技科目を履修せねばならず、漢字の五書体と仮名の技法及び作品作りを学びます。また2年次で履修する「書道科教育法Ⅰ・Ⅱ」では、学習指導要領と高等学校の教科書の内容を理解し、実践的な模擬授業を通して、書道の教壇実習が主体的に行えるよう学習します。

7. 教育実習の事前指導

日本文学科では、年度始め(4月)に集中講義形式で教育実習の事前指導を行っています。ここでは、教育実習の意義や目的から指導案の作成や模擬授業づくりをねらいとしています。また、4月下旬には学外(花巻市教育委員会適応指導教室「風の子ひろば」、県立総合教育センター)で教育相談や特別支援の研修を行います。教育実習先の学校に教育支援を必要とする生徒への対応を事前に学ぶことを目的として実施するものです。

8. 教育実習の事後指導

教育実習の事後指導として、学生には教育実習終了後に「教育実習の成果と課題」と題したレポートの提出とともに、面談をして教育実習の報告を求めます。学生は、担当教員との面談等による事後指導を踏まえた上で今後の教育活動に取り組んでいます。